2018年03月

外国のお客様に対応するために英語のレッスン!

さて、ニュースでは日本を訪れる外国人が増えているという話。
確かに、ここ長野でも、
外国の方の姿を見かけることが多くなった。

特に冬は、スキーに来られる方がいらっしゃる。
オーストリアやニュージーランドとは、
季節が反対になるし、
スキー場の雪質もいいらしい。
この前オリンピックを開いたばかりの韓国からも、
豊富な雪を求めて、大勢の方が、
来られているという。

そういう外国人の一番人気の場所が、
長野からバスで一時間、
更に30分の雪道を歩いたところにある。
猿が温泉に入っているところを、
間近で見られるのだ。
「スノーモンキー」と呼ばれていて、
外国では有名なところ。
それを観るために、
わざわざ長野まで、脚を延ばして来られるのだそうだ。
大きな荷物を持ってね。

そんなことで、
私の店にも、外国の方が、
お越しになる事が増えたのだ。
こんな路地裏の怪しい店に、
よく入って来られるものだなあ、
勇気があるなあ、、
と、つい感心してしまうのだが。

そこで困ったのが、
言葉の壁。
とりあえず、写真付きのメニューを作って、
指差しで、頼んでもらうようにした。
ところが、お客様の中には、
ベジタリアンの方や、
食品にアレルギーのある方もいらしたりして、
対応しなければならなかったりする。

イタリアから来られたお客様に、
小麦のアレルギーがあるという方がいて、
そばのつなぎに、小麦粉が入っていることを説明するのに、
ものすごく苦労した事がある。

外国の方でも、
そばを食べ慣れている方もいるのだが、
“First time”などと言われれば、
仕草で食べ方を説明しなければいけない。

一番困るのがそば湯で、
皆さん、不思議そうな顔をされる。
だいたい、日本人だって、
地域によってはそば湯を知らない方もいらっしゃるのだ。

「これは、そばを茹でた湯です。
そばを召し上がったあとで、
汁を割ってお飲みください。」

ということを、身振りで伝えなければならない。
スタッフも、片言の英語を交えながら、
大汗をかいている。

これは、一度、
きちんとした話し方を学んでおかなければ、
と思うことしきり。
もちろん、外国のお客様だからといって、
英語を話す方ばかりではない。
様々な国の言葉があるのだ。
でも、とりあえず、英語でご案内を出来るようには、
なりたいものだ。

そこで、近くの英会話学校に相談したら、
我々のレッスンを引き受けてくれるとのこと。

あらかじめ、店で使いそうなフレーズを、
翻訳していただき、それを中心に勉強した。
講師の方は、ニュージーランドから来て7年目とのことで、
日本語もお上手。
飲食店で、よく使われる言い回しなどを教えてもらった。
何しろ、スタッフも、英語を教わるのは、
ン十年ぶりだそうで、
はたして、頭に入ったかどうか。

もっとも、総てを覚えるのは難しいので、
基本的な英語のフレーズを、
カードにして用意して、
適時使えるようにしようと思っている。

講師の方も言っていたが、
単語を並べられても意味は分かるが、
きちんとした英語で話されるとうれしいそうだ。
なんとか、話せるように、伝えられるように努めたい。
気持ちよく、そばを召し上がっていただくためにね。

 

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昨年も信州産は、天候の影響を受けてしまった。

農水省の発表によると、
昨年の全国のそばの生産量は、
約3万4千トン。
そのうち北海道が、1万7千トンで、
52%を占める。
長野産は2千トンを超え、
都道府県別では第二位となった。

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一昨年は、長野県産のそばは大不作で、
質のいいそば粉が採れなかった。
だからと、去年は期待していたのだ。
9月までは天候に恵まれ、
目につくそば畑も、順調に花が咲いていた。
ところが、刈入れ時の十月になって、
長雨が続いてしまった。

おかげで、そばの収穫が伸び伸びとなり、
ついには倒伏して、
刈り取られなかったそばが多かったという。
11月の初めに山歩きに行ったときに、
そんな畑を目にして唖然としたものだ。
農家の人も、
大きな手間を掛けてまで、単価の安いそばを、
刈り取ろうとはしなかったのだね。

この天候不順が、
長野ばかりでなく、
東北、関東のそば畑にも影響したようだ。
単位面積あたりの収穫量も、かなり下がっているようだ。
一方、北海道は、台風などの被害もなく、
順調に育った様子。

そばは、どうしても、
その年の天候の影響を受けやすい。
この表のように、栽培面積は変わらないのに、
収穫量が大きく変動している。
そして、その質も変化が大きいのだ。

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同じ畑で作っても、
毎年収穫量やそばの質が違うのだ。
農家の人も大変だ。

その中で、安定して、
質のいいそば粉を提供しようとしている、
中間業者さんや製粉屋さんの苦労は計り知れない。

スポット的に質のいいそば粉が手に入っても、
それを継続的に入手できなければ、
そば屋としての商売は成り立たない。
そばの出来が悪かったから、
このくらいの味で我慢してくれ、
などと、言ってみたいが、
お客様には受け入れられないだろうなあ。

産地にこだわることも大切だが、
そばの場合は、こういう変動が大きいことを、
知っていただきたいと思う、、、しだい。

こちらは、信濃町産の粉で打ったそば。
打っているときから、香りが立ち上がる、
優れたそばだ。
こういうそばを、
安定して提供できるようになればいいのだけれどね。

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