そば屋の休日

立ち飲みで楽しむスペイン

私たちがスペインに行ったのは、
一月の中旬から下旬。
その頃のスペインでは、
コロナウイルスの話なんぞなかった。
折しも、中国の正月休暇にあたるというので、
首都のマドリードには、
たくさんの中国人が訪れていた。

 

まだまだ、渡航制限の無かった頃だものね。
私たちが、日本に帰ってから数日で、
中国からのそれが始まった。
既に、イタリアでの感染がニュースになっていたが、
スペインでは、対岸の火事という様子だった様だ。

 

それが、三月になって、
スペインでの感染者が急激に増え、
今では、医療が間に合わない様な事態になっている。
それを考えれば、
いい時に行ってきたものだ。

 

日本国内だって、
これからの感染拡大が心配されるところ。
そんな不安な空気の中では、
人の集まるところは敬遠され、
飲食店は、客足が遠のいている。
かんだた、もね。
かなり、、、。

 

こういう時は、お腹の空かない様に、
動かないでじっとしていよう。

 

で、しつこくスペインの話。

 

スペインで食べるところは、レストランの他に、
バルという店があって、
これがなかなか便利なのだ。

 

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入ってみると、長いカウンターがあって、
そこで、立ったまま一杯いただくわけだ。
カウンターのケースに盛られた料理を、
おつまみとして注文することもできる。

 

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立ったまま、食べたり飲んだりするのは、
我々には抵抗があるかもしれないが、
スペイン人は平気。
立ったまま、おしゃべりに興じている人ばかり。
時間帯によっては、どこも、
人で溢れていたりする。
もちろん、椅子の席もあるのだが、
数が少なく、人気店では大抵埋まっている。

 

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マドリードのバルでは、
飲み物を頼むと、
結構なおつまみが付いてくる店もある。
長居はせずに、
そんなバルを何軒か回れば、
しっかりと夕食がわりになるのだ。

 

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そして注目するのは、
そこで働くカマレロ(女性の場合はカマレラ)たちなのだ。
つまり、スタッフたち。
実にキビキビとよく動く。

 

あるバルなんぞ、女性一人で、
次々と来るお客をこなしていた。
我々の勘定をお願いすると、
きちんと正確に持ってくる。
大したものだなあ。

 

だけど、バルを使う客の方にも、
一つのルールがある。
それは、彼らのやりかけている仕事の、
邪魔をしないことだ。
声をかけたり、大袈裟に手を振ったりしないこと。
そんなことをすると、
永遠に無視されることになりかねない。

 

静かに待っていれば、
仕事の区切りをつけた彼らが、
顔を向ける。
その時に話すなり、ジェスチャーで示せばいい。
そういうタイミングを図ることが大切なのだ。

 

そんなところが、日本の居酒屋と違うところ。
だから、大勢の店内でも、
とても静かな印象を受ける。

 

日本の感覚からすると、
一見、ぶっきらぼうに見える彼らだが、
実は、とてもプロ根性に徹しているのだね。
だから、効率よく、
そして実に、良心的な値段で、
一杯を楽しめる様になっているのだろう。

 

ああ、また、
スペインのバルで一杯やりたいなあ。
などと言いながらも、
とにかく、
目の前の難問と脅威に、、、。

 

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スペインのレストランの注文の仕方を知っていれば、、。

スペインの食べ物事情には、
日本と違った、様々な特徴があるようだ。
それもそうだろう。
遠い外国に来たのだから、
どこへ行っても、
日本にもあるフードチェン店ばかりでは、
ガッカリしてしまう。

 

私が半年過ごした30年前と違って、
確かに、そのような店もスペインで増えているようだ。
観光客の多いところでは、
写真でわかりやすいように、
ワンプレートの料理や、
ハンバーガー、サンドイッチなどのメニューを置くところも多い。

 

でもね、
ちょっと路地を入れば、
落ち着いたレストランや、
庶民的なバルなどがあって、
昼時になると(午後二時ごろだけれど)、
店先に定食の内容を書いた、
ボードが出されるのが普通だ。

 

人気のある店は、
あれよあれよという間に席が埋まっていき、
カマレロ(ボーイ)が、忙しげ動き回っている。
スペイン語のわからない人は、
メニューの前で、戸惑っているうちに、
他の人たちの食事は終わっていたりする。

 

でも、
昼の定食(メヌー・デル・ディア)の頼み方を知っていれば、
たとえスペイン語がわからなくとも、
どんな料理が出てくるのかわからなくとも、
とにかく、スペイン人が食べている食事にありつけるのだ。

 

たとえば、
マドリードで借りたアパートの近くにあったこの店。
すでに、三時近くになっていたので、
覗いた何軒かのレストランはどこも満席。
そこで、いかにも地元の人しか入らないような、
この店に。

 

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ほら、
入り口のボードに、
その日のメニューが書いてあるでしょ。

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注意すべきは、
一番目の料理と、二番目の料理が分けて書いてある事。
スペインのレストランの食事は、
一人が二皿を頼むことができるようになっている。
バルセロナなどの、一部の地域では、
三皿頼めるところもあるようだが。

 

一皿目は、野菜とか、豆の料理、
スープ、卵料理など。
二皿目は、肉や魚のボリュームのある料理となる。
だから、一皿目から、指差しでも構わないから、
一品を選び、
そして、二皿目を選ぶ。

 

そして料理を選び終わると、
「パラ・べベール」(飲み物は?)
と聞かれる。
私の場合はたいてい「ビーノ・ティント」(赤ワイン)。
ビールであれば「セルベッサ」。
水であれば「アグア・ミネラル」。
ブドウジュースであれば「モスト」。
などと注文する。

 

ここで遠慮をしてはいけない。
何しろ、定食の料金の中に、
この飲み物の料金が含まれているのだ。

 

この店では、
とても太ったセニョーラが、
笑顔で注文をとりに来てくれた。

 

注文が終わると、
まず、飲み物がでてくる。
ワインを頼むと、ボトルごとどんと置かれたりするが、
これは、全部飲むことはない。
あくまでも、食事の一部。
自分のグラスに注いでほどほどに。

 

そこで、この店での一品目はこちら。
インゲンとハム。
同行の友人ご夫婦には、
うっすら塩味の野菜のスープ。

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パンは一切れづつ添えられている。

 

これを食べ終わった頃、
二皿目が出てくる。
こちらはチキンハンバーグの、
ほうれん草ソース。
私は、小さなタラの唐揚げ。

 

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これだけ食べれば、結構なボリュームがある。
そして、食べ終わった頃、
セニョーラが「ポストレ?」と聞きにくる。
ポストレとはデザートのこと。
フラン(プリン)とかエラード(アイスクリーム)などがあるらしいが、
すでにお腹いっぱいなので、
コーヒーにする。

 

これで定食は終わりとなる。

 

つまりスペインの定食、
「メヌー・デル・ディア」の中には、
一皿目の野菜料理、
二皿目の肉か魚の料理、
ワインなどの飲み物、
パン、
デザート、またはコーヒー、
が含まれているのだ。
それで、この値段。

10.5ユーロ。

日本円にして1300円ぐらいかな。

もっとも、ここはごく庶民的な店。
観光客の多い地区でも、
20ユーロ前後で用意されていることが多い。
もちろん、高級店に行けば40~50ユーロもする。
まあ、懐の都合で選んで貰えばいい。

ただ、基本的な注文の仕方は、
どこも同じ。

料理の内容というものは、
その店によって違うし、
例え多少のスペイン語がわかったとしても、
出てくるまでは、どんな皿が出てくるのか、
わからないものなのだ。

 

そんなロシアンルーレットみたいな、
楽しみ方をしてみた、
スペインの旅だった。

 

 

 

スペインは世界一健康な国。

アメリカの研究機関の発表によれば、
近い将来、スペインは、日本を抜いて、
世界一の長寿の国になるという。

 

また、別のメディアでは、
世界の健康ランキングで、
一位はスペインだと言う。
ちなみに、このランキングでは、
日本は4位となっている。

 

健康や長寿というのは、
様々な条件があって、
一概に、これが原因だとは言えるものではないそうだ。
でも、スペインという国は、
医療制度の充実や、生活習慣、
社会的な仕組みなどで、
その条件が整っているそうだ。

 

そして、食事も大切な要素のひとつ。

 

少しくらい、旅をしたからといって、
そんなことがわかる訳ではないが、
短い間でも、実にシンプルで、
多様な食べ物を味わうことができた気がする。

 

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市場を覗いてみれば、
豊富な野菜が売られているし、
果物、ナッツ類、豆類も種類が多い。
肉も、様々な形で売られていたが、
同じように、魚介類も豊富だ。
他の欧米の国々では敬遠される、
タコやイカも、ドカンと置かれていたりする。

 

その食べ方も、味付けも、
実に単純なのだ。
焼く、蒸す、揚げる、煮る。
それだけの料理が多い。
強いスパイスに頼ることなく、
複雑な味のソースに絡めることもなく、
素材の味を生かしているような気がする。

 

つまり、
あまり加工食品を使ったり、
人工的な味付けをしていないのだね。

 

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特に、ある種の病気の予防になると言われているオリーブオイルは、
至る所に使われているね。
レストランのテーブルに置かれているのは、
サラダのドレッシング用の3点セット。
オリーブオイルと酢と、塩の瓶だ。
付け合わせのサラダは、自分の好みで味付けする。
これが中々良い。

 

でもねえ、
私がスペイン人は長生きするなあ、
と思ったのは、
そんな食事の内容だけではない。
食事の仕方なのだ。

 

スペインの昼食は午後2時ごろから。
そして、それがその日のメインの食事となるそうだ。
だから、働いている人も、一度家に戻り、
家族と共に食事をとるという。
時間をかけて、ワインを飲みながらね。

 

レストランで食べてもそうだが、
この昼食はとてもボリュームがある。
だから、食事が終わったら、一休みをしなくては。
そう、これがシエスタという習慣。

 

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食事時間の午後2時ごろから4時過ぎまでは、
多くの商店は店を閉めてしまうし、
あれ、お役所だって、銀行だって窓口を閉めてしまう。

 

つまり、食事と、その時間を大切にしているのだね。
日本のサラリーマンの、
スマートホンを覗きながら済ます昼食とは、
大きな違いがあるようだ。

 

そんなことで、
垣間見てきたスペインの食事情。
まだまだ、たくさんあるのだ、、、が。

 

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スペインに行ってきました。

開店以来のまとまった休みをいただき、
スペインに10日ばかり行ってきた。
むかし覚えたスペイン語は、
かなり怪しくなっている。
それでも、ホテルもアパートも自分で予約し、
古くからの友人夫妻と、正月営業の疲れを背負ったまま、
エイと、でかけてみた。

 

アパートとの約束に、
スペイン語でメールを書いたのだが、
返事は英語だった。
だいじょうぶかなあ〜〜。

 

で、今回の一番の目的地は、
サンティアゴ・デ・コンポステーラという、
スペイン北西部の町。
ここは、ヤコブを祀る大聖堂があり、
キリスト教信者にとっては、
巡礼をしてまで訪れる聖地となっている。

 

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折しも冷たい雨が降っていたが、
雨に濡れた古い街は、
独特の落ち着いた雰囲気を持っている。

 

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ここは大西洋に近いということで、
魚介類が豊富。
特にタコが有名なようだ。
柔らかく蒸し上げたタコに、パブリカがかかっていて、
独特の風味。

 

 

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ちいさな赤貝のようなものもいただく。

 

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地元の白ワイン、リベイロは、
日本の盃のような陶器でいただくようだ。

 

そんなことで、スペインの食べ物と雰囲気を味わってきた。
とてもとても、感心したり、
考えさせられることも多かった。
そんなことを、おりおり、
アップさせていただくことにしよう。

 

 

ちょっと一休み

年末から、新年への、

大きな山を乗り切ることができました。

みなさんありがとうございました。

 

ふうー。

 

というところが、

正直な感想。

 

忙しすぎて、このブログすら更新できなかった昨年。

今年は、自分の時間を持てるように、

頑張るつもり。

いえ、

決してサボるのではなくてね。

 

とりあえず、

これから二週間ほどお休みをいただいて、

からだのメンテナンス。

心に油をさして、

少しは動きをなめらかにしたいと思っております。

 

 

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武将隊の案内で上田の街めぐり

上田といえば、三年前のNHKの大河ドラマ、
「真田丸」で一躍注目を浴びた場所。
上田城を作った真田昌幸、その子信繁(幸村)の活躍した舞台。
その年は、大いに観光客で賑わったそうだ。

長野からは、新幹線でわずか11分、
しなの鉄道の各駅停車でも35分で着いてしまう、
すぐ近くの町。
でも、何回も訪ねている割には、
意外と町のことをよく知らない私。

そこで、この冬の休みに、
ガイド付きのツアーに参加してみることにした。
案内してくれるのは、
真田幸村と十勇士に扮する「おもてなし武将隊」のメンバー。
筧十郎と根津甚八のご両名。
さぞかし、大勢の参加者がいることだろうと思っていたら、
駅前に集まったのは、
我々二人だけ。あらら、、、。

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それでも、駅前の幸村公の像の前で、
気勢を上げて出発。

昭和の匂いを残す古い繁華街を抜けて、
真田家ゆかりの寺なんぞをめぐる。
細い露地を抜けたりして、探検気分十分。
古い街道筋には、
昔ながらの屋根の大きな建物なんぞが残っている。

ここは昌幸公の奥方の菩提寺。
禅宗の寺らしい、きりりとした雰囲気が漂う。

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柳町は宿場跡で、
造り酒屋などの、立派な建物が並んでいる。

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幸村の兄、信之の奥方、小松姫の墓のある寺には、
真田の紋である六文銭と、徳川の三つ葉葵が並んでいる。
なるほど。
こんな立派なお寺があったのだね。

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それから上田城まで、
三時間にわたってご案内をいただいた。
お二人の派手な格好は、よく目立ち、
通りがかる地元の人からも声がかかる。
すでに、おなじみとなっているようだ。
寒くないの?と聞けば、
下にダウンを着ているから大丈夫とのこと。
それよりも、夏の暑さの中の方が、大変だそうだ。

この武将隊、観光客の集まる季節には、
上田城を中心にして、様々なイベントに参加されているそうだ。
上田の街を元気にしようと、
頑張っているのだね。
他の地域にも、武将隊があって、
交流もされているとのこと。

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ということで、ほぼマンツーマンで、
案内していただき、とても贅沢な気分になった。
おそらく、ガイドされなければ、
踏み込まなかった道、小さな歴史なんぞを、
知ることができたのだからね。
ありがたいことだ。

これからの観光は、こういう企画が必要なんだなあ、
と、つくづく思う次第。

で、寒風にさらされた後は、
上田ならでの、馬肉を使った肉うどんで温まったりして、、。


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モリアオガエルとクロサンショウウオの池

皆さんはモリアオガエルという生き物を、
ご存知だろうか。
カエルと聞くだけで、
あ〜気持ち悪い、という方もいらっしゃるかもしれない。

私にとっては、
若い頃のいつかどこかの動物園で見かけて、
とても気になった生き物。
ほんの五センチぐらいの大きさのカエルだが、
手の吸盤の大きさが特徴的。
それもそのはず、このカエルは、
木の上で暮らすのだという。

先日、今は長野市となった鬼無里(きなさ)の、
奥裾花(おくすそばな)自然園を訪れた。
ここは、春の水芭蕉(ミズバショウ)の群生で有名な場所。
5月の初めの頃の、まだ、残雪のある時期に、
一面の水芭蕉の花が楽しめる。

その花の時期には、
大勢の人が押し寄せる。
観光バスも来る。
でも、自然を守るため、
駐車場からは、約一時間歩かなければならない。
それでも大混雑をするらしい。

その水芭蕉が、
おばけのような巨大な草になった今、
奥裾花自然園の広い駐車場に、

ぽつんと私達の車だけ。 
 
 
 
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ここから登ることのできる山に、
花を楽しみがら登りに行ったのだ。
その帰りに寄ったのが、
この自然園の奥にある吉池というところ。

ブナをはじめとする天然林に囲まれたこの池は、
ほんの二十メートル四方の小さな池。
水が湧いているわけでもなく、
流れて来る川もないので、

大きな水たまり、という雰囲気。
 
 
 
 
 
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でも、ここは、はじめに書いた、
モリアオガエルの産卵の場所なのだ。

とにかく、どんな音も、吸い込んでしまいそうな、
静かな池。
周りに、木が取り囲んでいる。
その木に枝先に、何やら、白いかたまりが見える。

大きさは、大人の握りこぶしほど、
泡のようなものに包まれたかたまりだ。
よく見ると、向こう岸の、
十メートル以上の高さがありそうな枝先にもぶら下がっている。

これが、6月頃産卵するという、
モリアオガエルの卵なのだ。

ほとんどのカエルが水の中で卵を生むのに、
木の上に生息するこのカエルは、
高いところにある木の枝に卵を生むのだ。

そうして、木の上の泡の中で孵ったカエルの子、
オタマジャクシは、まっすぐ下に落ちていく。
そこが、池の中なのだ。

つまり、このカエルは、
池の上に張り出した枝に、
卵を産むのだね。

オタマジャクシは池の中で育ち、
やがて手も足も出てくると、
池を離れて森のなかで暮らすようになるのだ。

なるほど、そういう循環になっているのだね。
 
 
 
 
 
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ところが、この池には、
もう一つの生き物がいる。
クロサンショウウオだ。

こちらも、春先に卵を生み、
ちょうど鶏の卵のようなかたまりを、
水の中に見ることができる。
そして、こちらのほうが早く孵化するのだよね。

つまり、木の上で生まれたモリアオガエルのオタマジャクシは、
やはり、生まれたばかりのクロサンショウウオが、
口を開けて待っている池の中に落ちるのだ。

私が初めてここで、
この光景を見たのは、20代初めのこと。
えっ、もう40年前のことだって。
それでもいまだに、この営みが繰り返されているのは、
それなりに自然界のバランスがとれているということだろう。

とにかく、ブナの原生林といい、
森のなかの生き物といい、
そして、季節を忘れない花たちに、
心の中に沁みるものがある。
私達は、こんな自然の中で生きているのだね。

そして、こんな生き物もいる。

彼らから見れば、人間ほど恐ろしい生き物はいないのだろうね。
 
 
 
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宿では、温泉の温度にも、気を使っているのだね。

年に一回の楽しみといえば、
正月過ぎに休みをいただく時の温泉旅行。
温泉に入って、
ゆっくりする時間がなんともうれしい、、、
なんて、年寄りじみて、
〜〜〜〜いやだねぇ、我ながら。

とはいいながら、
時代のかかった宿を訪れるのが好き。
ということで、
今回行ったのは、
新潟県にある出湯(でゆ)温泉というところ。

私の周りの人に、
出湯温泉に行ってきたと言っても、
その名を、誰一人、知る人がいない。
白鳥で有名な、瓢湖の近くと聞いて、
初めて、場所の想像がつくらしい。
私だって調べるまで知らなかった、
そんなマイナーな温泉地。

でもねえ、
こんな建物がなんとも魅力的で、
私にはうれしいのだ。

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昭和の初めに建てられた建物だそうで、
国の登録文化財に指定されている。
部屋の建具なども、
当時の職人さんの遊び心で溢れている。
建物は古いが、
中はそれなりに手が入れられていて、
快適に過ごすことが出来た。

二泊したが、周りに何もあるわけではない。
折しもの雪で、散歩道も歩けない。
ということで、湯に入ってはゴロ、
食べてはゴロ、という時間を過ごした。
なにしろ、まだ若いご夫婦の、
熱いおもてなしのお陰で、
食事の量が多い。
ほら、朝食だってこのボリューム。

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おかげて、また、
お腹がポテッと。

さて、ご主人のおっしゃることには、
この温泉は、ラジウムを含んでいるので、
蒸気を浴びるといいのだそうだ。

そして、ここの湯の源泉の温度は30度。
そこで、少し加熱して、
かけ流しにしているのだそうだ。
お湯の温度を保つために、
入ってあとには、湯船にフタをしていただきたいとのこと。
なるほど。

そして、ご主人が言うには、
湯の温度を、どのくらいにすればいいのかが、
難しいのだそうだ。

熱い湯が好きな方もいる、
ぬるい湯が好きな方もいる。
いや、それならばいいが、
湯は熱くなければいけない!
とんでもない、ぬるくなくてはいけない!
という人がいて、
困ることがあるそうだ。

季節の気温によっても、
感じ方が変わったりする。
だから、湯の温度には気を使っているそうだ。

そう云えば、
私も、ずいぶん熱い温泉に入ったり、
一時間も入っていられるような、
ぬるい温泉に入ったりしたなあ。
今は、ともすれば、
自分の価値観を押し付ける人も多いから、
そんな湯の温度にも、
気を使わなければいけないのだね。

私は、
熱い湯には熱いなりに、
ぬるい湯にはぬるいなりに楽めるけどね。

で、
来年は、どこの温泉にいこうかな。
などと、考えながら、
この一年を頑張るのだ。トホ。

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標高2450メートルの山小屋で、美味しい、ホタルイカをいただいた。

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久々にいただいたのは、
ホタルイカの沖漬け。
ついつい、私の苦手な、
お酒も進んでしまう。

ホタルイカの沖漬けは、
ともすれば臭みが出てしまうものだが、
ここのは美味しい。
土産物屋で売られている瓶詰は、
まったく別のものと考えて方がいいようだ。

こういう珍味を食べられるのは、
さすが富山県ならではのこと。
しかも、私達がいるのは、
海辺の食堂ではない。
標高2,450メートルにある、
立山は室堂にある山小屋なのだ。

観光客のあふれかえるバスターミナルから、
ゴツゴツとした岩の歩道を、
20分ほど歩かないとたどり着けない、
「みくりが池温泉」だ。

限られた設備の中で、
観光地にありがちな、
安易な食べ物を出さない姿勢に乾杯、、、
ではない、共感するところ。

なぜ、立山に行ったかといえば、
地元の観光会社の日帰りツアーに参加したのだ。
アルペンルートの室堂から、
湿原の弥陀ヶ原までを、
紅葉を楽しみながら歩いてみようと思ったのだ。

ところが、ところが、
案の定というか、
日頃の行いの悪い私達にこの天気。

 

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仕方がないので、
山小屋で、飲み物研究会を開いたわけだ。

しかし、
この天気が幸いすることもある。
以前に来たときには見ることができなかった、
この鳥に会うことができたのだ。

1_2_2

そう、天然記念物の雷鳥。
こういう天気の悪い時に、
出てくることが多いという。

平気で人のそばまで寄ってきて、
挙句の果てに、杭の上に登って、
写真のポーズまでとってくれるのだから。

そんなことで、
忙しい中、思い切って行った日帰りツアーだったが、
なかなかの収穫があった。
往復のバスの中では、
日頃の寝不足解消とばかり、
寝てばかりいたが。

いや、一番書きたかったのは、
この観光会社のこと。
小さな会社なのだが、
こういうバスツアーをたくさん企画している。
それがねえ、なかなか、きめ細やかなサービスをしているのだ。

詳しくは書かないが、
なるほど、リピーターの多いことが頷ける。
特に女性には人気のようだ。
つい先日も、
この時に参加者でとった写真が送られてきた。

こういう気の回ることが、
今の商売に、大切なこと。
お客様の気持に沿った気遣いを、
何気なくすること、
そういう積み重ねが大切なのだね。

と、ちっとも気の回らない、
私達も、少しは考えたの、、、、、、だ。

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旅に出たときぐらいは、そば以外のものを食べたい!

毎日そばを食べているのだから、
旅行に出たときぐらいは、
他のものを食べたいな〜〜、
と思っているのだが、
なかなか、そうもイカないようだ。

高崎の街で、
どこかで昼でもいただこうと思って、
ブラブラと歩いてみた。
ネットで調べる方法もあるが、
なんの先入観もなく、ふらっと、
気に入った店に入ってみるのも、
旅の楽しみなのだ。

出来れば、普段食べない、
普通のお米のご飯を食べたい。
魚や野菜の煮付けをおかずにしてね。
駅の中のチェーン店のようなところではなく、
個人で頑張っているような店に入りたいな。
などと思いながら高崎の駅の周辺を歩いてみた。

ところがねえ、
あまり、目に留まるような店が見当たらない。
カウンターだけのラーメン屋さんや、
見た目はおしゃれな、イタリア風ごった煮うどんの店や、
インド風汁かけご飯の店は目立つ。
でもねえ、普通の和食屋さんが、見当たらないんだねえ。
歩き疲れたし、時間もなくなってきたので、
結局、それまで、あえて無視をしてきた、
「そば」の看板の店へ。
天丼とのセットがあったので、それをいただく。
昔ながらのお店で、良心的な値段で、
頑張っている。
多くのお客さんで、狭い店内は賑わっていた。

さて、四万温泉には二泊したので、
あいだの昼は、温泉街に出ていただくことになる。
が、小さな温泉街、食べるところが限られている。
表にメニューの出ていないうなぎ屋と、
そば屋が二軒、中華料理屋は定休日、
おしゃれだけれど、素人感が漂うカフェ、
旅館の食堂のうどん。

それしか選択肢が無いので、
必然的に、片方のそば屋へ。
温泉地にかかわらず、
しっかりと手打ちされたそばで、
なかなか良かった。
私には苦手な酒も、そこそこのものだった。

そして最後の日は、
真田信繁とも関わりのある沼田へ行ったのだが、
ここでも、つい目に入る「そば屋」を無視して、
街なかを歩いてみる。
新しく建てられたばかりらしい、
中華料理店で食事。
ランチメニューだったけれど、
まあ、いただきました。
、、やっぱり、そのへんのそば屋のほうがよかったかな、、。

ということで、
旅に出ても、そば屋から離れられないのだ。
というか、
長野を歩いてみてもそうだが、
普通のご飯とおかずを出してくれる店が、
街なかから減っているのだね。
多いのはラーメン屋さんと、
イタリア風の食べ物屋さん。
そういうのが、時代の好みなのだろうか。

その中でも、
しぶどく生き抜いているのが「そば屋」なのかもしれない。
店にもよるかも知れないが、
旅先で入っても、それとなく、
心落ち着ける気がする。
いや、それも、自分がそば屋をやっているから、
感じることなのだろうか。

そんな旅する人の、
拠り所にもならなくてはねえ、そば屋は。
それにしても、
この頃の外食の姿は、
う〜〜ん、これでいいのかなぁ、
と、年寄り的に憂いてみたりする。

四万温泉「小松屋」さんのそばです。

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